数 独
主教 アンデレ 大畑 喜道
小職の妻の趣味はいろいろありますが、数独もその一つです。毎日の日課のようにしています。ルールは単純なものですが、はまりこむようです。目をしょぼしょぼさせながらやっているので、時々、脇からここはこうではないかと余計な口をはさむと、たいてい間違っているようです。升目に空いた数字を埋めていって完成させる。隙間を埋めていくのに何が面白いと思う方もあるかと思いますが、ふと思うに牧師の仕事もこれと同じようなものかもしれません。何か物足りない、むなしい思いを抱いている心に寄り添い、神からの大きな恵みを埋めていく。周りから時々、ちゃちゃが入っても、神の言葉をしっかりと抱いて、ともに祈りあい、隙間を埋めていく。世の中の人からは何が楽しいのだと思われようが、目の前に隙間があるのを見つけると、神の恵みでいっぱいにしたくなる。時には周囲の誘惑に騙されると、とんでもないことになってしまうこともあります。しかし毎日、振り返り、神の恵みをしっかりと見つめていくことが大切なことです。こんな素晴らしい仕事に召し出されて、今年も神学院に入学する人が与えられました。本当に感謝です。毎日、毎日この世界で悩みや悲しみで心がむなしくなっている人のそばに寄り添い、祈り、恵みを埋めていく尊い仕事をしていく人を、神は今日も探しておられます。